今、たまたまテレビをつけたら、江原啓之さんの『天国からの手紙』という番組をやっていて、あまりの偶然に涙が止まらなかった。
もう本当に番組最後の方だったのですが、そのご家族は、若いお母さんがお子さんを出産する時に亡くなってしまったという。そのお母さんが、どうしても子供を自分の手で抱きたくて、江原さんにお願いしにきたそうです。
つい先日公演した『風咲き花』。その時、私が演じた“早川百合”の母“咲季”もまた、百合を産む時に亡くなっていた・・・途中からでしたが、なんだか無性に気になって、そのまま番組を見ていました。
お子さんたちは今、お父さんと、お母さんのお姉さまが育てているという。どうしても自分の手で子供を抱きたかったお母さんは、お父さんの身体を借りて、赤ちゃんを抱きしめた。でもまだ、心の整理がつかないお母さんは、もうしばらくの間、心の整理がつくまで家族のそばに居たいと・・・
怖くなかったのだろうか・・・母は幸せだったのだろうか・・・
「産む時、母は何を思っていたんだろう・・・」百合は、産婆である宮城家の母・良江の前で、今まで抱えてきた想いをこぼす。
「必死だっただけよ。」良江は言う。「百合さんに生きてほしくて、ただただ必死だっただけ。だからこうして元気でいてくれて、今頃、お母さん、きっと喜んでる。」
百合「そうでしょうか・・・」
お父さんは、この子が大きくなって、自分の誕生日と、母親の命日が一緒という事実に気付いた時、「自分のせいで母が亡くなってしまったんだ。」と悩むのではないかと心配している。
良江「わかるわよ。同じ母親として。」
番組の最後で、そのお母さんが家族にあてて書いた手紙が読まれた。
“百合”と名づけて欲しい・・・母・咲季が残した最後の言葉。
百合「私はどうして“百合”なのだろう・・・。」
そんな百合に、「きっと何か想いがあるのよ。そんな素敵な名前を贈ってくれたんだから。」もうじき子供が産まれ、母親になろうとしている多枝は言う。
手紙の中で、お母さんは子供たちに「強く、優しい子になってください」と願った。
宮城家の主・一徳に、自分は一徳の姉である咲季の実娘であることを打ち明けた百合。驚きもせず、懐かしそうに百合の顔を見つめ「よく似てる」と言う一徳。
一徳「きっと名前も姉さんがつけたんだろう。」
百合「どうしてそう?」
一徳「・・・冬になるとな、このあたり一帯にユイの花が咲く。」
百合「ユイ?」
一徳「こっちじゃあ“百合”のことを“ユイ”って呼ぶ。姉さん、いつも言ってた。ユイを見てると強く優しい気持ちになれるんだって。夜になっても屋根に上っては、ずっと眺めてた。」
手紙の最後、いつか事実を知った時の我が子のために、お母さんは、
「私は、あなたたちを産むために亡くなったのではなく、あなたたちを産むために生まれてきたのです。」
と書き綴った。
あまりの偶然、あまりの愛の深さに、涙が止まらなかった。
「風咲き花」無事公演終了いたしました!たくさんのお客様にご来場頂き、たくさんのあたたかいお言葉を頂き、本当に本当にありがとうございました!これからもあたたかい舞台をお贈りできるよう頑張っていきたいと思います。
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